保護猫という単語は知っているものの、実際に保護猫を譲渡してもらう方法や流れについては、わからない点も多いですよね。
今回は保護猫の探し方やお迎えにかかる費用、事前に確認しておきたいポイントまで、順にご紹介していきます。
「猫を飼うならぜひとも保護猫をお迎えしたい」とお考えの方は、ぜひご一読くださいね!
保護猫を探してお迎えする方法としては、大きく以下の4つが挙げられます。
- 保護団体、NPO法人
- 地域の動物愛護センターや保健所
- 民間の里親募集サイト(ネコジルシ、ペットのおうち など)
- 動物病院のホームページ
保護猫活動をしている団体の多くは、自身のサイトを持っていたり、InstagramやFacebookで随時里親募集をかけていたりします。お住まいの地域の保護団体の情報にアクセスして、気になる猫がいたら問い合わせてみましょう。
また、定期的に譲渡会や相談会を開催しているところも多いので、それに参加してみるのも一つの手です。

譲渡会で気になる猫がいた場合、申し込みや審査を経て後日お迎えする形になります。
その日のうちに家に連れて帰れるわけではないので、覚えておいてくださいね。
また保護団体の中には、保護猫カフェを運営しているところもあります。実際に猫たちと触れ合うなかで、自分に合った性格の子を探せるので、こちらも検討するのをおすすめします。

猫たちのふだんの様子をみて、ぴったりの子をお迎えして欲しいにゃ
保護猫を迎えるのに最低限かかる費用としては、以下が挙げられます。
- 譲渡費用(団体や個体によって異なる)
- 2段以上の大型ケージ(約10,000円~)
- ペットキャリー(約3,000円~)
- 猫用トイレ(約3,000円~)、食器(約1,000円)、ブラシ(約1,000円)など日用品
- エサ、爪とぎ、トイレ砂など消耗品(あわせて約4,000円/月)
ざっくり計算して、初期費用としては「譲渡費用+22,000円」といったところでしょうか。
譲渡費用については団体や猫によって異なってきますが、20,000円ほどは見ておいた方がいいでしょう。

譲渡費用の例として、うちの猫の場合は以下の内訳でした。
治療費 (検査・避妊手術・耳ダニの除去) | 12,800円 |
活動寄附金 | 5,000円 |
交通費 | 1,000円 ※ |
合計 | 18,800円 |
※隣の市から車で連れてきてもらったので、規定のガソリン代をお支払い
お迎えした後は、飼育にかかる費用や医療費が別途かかってきます。
- 毎月の飼育費:エサ、爪とぎ、トイレ砂など (約4,000円)
- 避妊去勢手術代:生後6ヶ月ごろに行う (15,000~40,000円)
- 毎年のワクチン代 (3,000~10,000円)
保護猫を探してお迎えするまでの、おおよその流れについても見ていきましょう。
譲渡してくれる所を探す

インターネットでお住まいの地域の保護猫団体や、動物愛護センターの里親募集情報について調べてみましょう。
保護団体や愛護センターでは、ホームぺージ・SNSにて里親募集を行っているほか、定期的に譲渡会を開催していたりします。譲渡会は事前に予約が必要なことがほとんどなので、要項を確認して申し込みや登録を行ってくださいね。
また、ネコジルシ、ペットのおうちといった里親募集サイトでは、募集対象地域を絞って検索し、近隣地域の情報をまとめてチェックできたりします。
里親募集サイト経由の場合は、まずユーザー登録をしてから、気になる猫がいたら条件を確認して応募します。サイト内のメッセージ機能を使って募集元とやり取りできるので、猫の体質や性格などで気になる点がある場合、応募前に保護主さんに質問もできます。
応募後はユーザー間でメッセージを通して、こちらの家庭環境を伝えて問題がないかを確認したり、実際に猫と会う日時を決めたりしていきましょう。
希望の猫とのお見合い
保護団体のSNSや里親募集サイトから応募した場合、後日希望の猫と対面し、お迎えできるかどうかを保護主さんと相談します。
この際、動物虐待やトラブル防止のために、身分証明書の提示や譲渡契約書の取り交わしを求められることもありますが、誠実な対応を心がけましょう。
その後、双方に問題がなければ、譲渡の日程や当日の輸送手段などを話し合って決定します。
猫用品を準備する
譲渡日が決まったら、エサや猫トイレをはじめとした飼育に必要なグッズを準備していきましょう。
エサやトイレ砂については、預かり主の家で使っているのと同じものを用意しておくと、猫さんがスムーズに使ってくれる確率が高いです。どんな種類のエサ・トイレ砂を使用しているのか、お見合いの際などに確認しておくといいでしょう。
トライアルまたは正式譲渡
円滑に話が進んだ場合、トライアルまたは正式譲渡となります。
保護主さんの自宅まで猫を引き取りに行くのか、もしくはこちらの家まで届けてもらうかは、事前に打ち合わせして決めてください。
飼育環境が問題ないか、直接訪問して確認する旨を条件としている保護主さんもいるので、家に上げるのに抵抗がある場合はメッセージの段階で確認しておくと安心です。
また、譲渡当日に身分証明書の提示や譲渡契約書を取り交わすパターンもあります。譲渡費用のお渡しも、このときに行います。

お迎えするまでの流れは以上です。
迎えた後の馴れさせ方については、こちらの関連記事もご覧ください。


最後に、保護猫をお迎えする前に確認しておきたいポイントや注意点について、一挙ご紹介していきましょう。
最期まで面倒をみる覚悟はできてるか
一般社団法人ペットフード協会が発表した「2021年 全国犬猫飼育実態調査」によると、猫の平均寿命は15.62歳だそうです。2010年から年々伸び続けているそうなので、今後は20歳越えの猫さんもどんどん増えていくことと思われます。
猫を飼いたいのであれば、この先およそ20年間ずっとお世話をしていく覚悟はあるのか、いま一度立ち止まって考えてみてください。今後転勤や結婚を機に引っ越すことはないか?結婚した場合、相手や生まれてくる子どもが猫アレルギーの場合の対策は?など、できる限り想定しておくことをおすすめします。
とはいえ生きている以上、不測の事態というのはあるもの。万が一自分がお世話できなくなった場合に備えて、猫の後見人を見つけておくのも忘れないようにしましょう。

保護団体によっては、後見人の有無を確認するところも多いです。
どういうタイプの猫をお迎えするか

保護猫には子猫から成猫~シニア猫までおり、性格も遊び好きでやんちゃなタイプからのんびりさん、怖がりさんと様々です。猫は一匹でも大丈夫というイメージがありますが、長時間一匹でいるとストレスに感じる寂しがりな子ももちろんいます。
保護猫を家族として迎える際は、自身と相性のいい猫はどういうタイプの子なのかを考えてから探すのをおすすめします。抱っこしたい、いっしょに遊びたい、近くでのんびりしていてほしいなど、どういう風に猫と過ごしたいかという要望を挙げて、それに合う子と出会えるといいですね。
また、「飼うなら子猫から」とお考えの方は多いでしょうが、子猫は元気にずっと遊んだり走り回ったりしているので、それに付き合える余裕のある人向きといえます。
くわえて子猫の場合は急な体調の変化に備えるために、日中でも誰かが家にいる方が望ましいです。胃が未発達なので、食餌も1日6回に分けてこまめに与える必要がありますよ。

日中留守することも多いなら、ある程度大きくなった成猫を選ぶ方が安心です。

大人の猫ならわりと落ち着いてるし、食餌は1日2回でいいにゃ
筆者の場合を例に挙げると、一人暮らしなうえ子猫より成猫が好きなこともあり、当時1歳過ぎだったモンちゃんをお迎えしました。
時間をかけてゆっくりと仲良くなれたので、お互いほど良い距離感を大事にしたい私たちには、とても合っていたように思います。
先住猫がいる場合、問題なさそうか
先住猫やペットがすでにいる場合は、その子との相性を確認しておくのも重要です。
先住がシニア猫の場合、やんちゃな子猫が家に来ると騒がしくてストレスに感じてしまうかもしれません。
トライアル期間を設けて実際に同じ家で過ごしてもらうことで、2匹が一緒に生活していけそうかを見極めるようにしましょう。

先住猫との対面は、まずは新入り猫をケージに入れた状態で行うのがいいです。
保護猫をお迎えする方法としては、保護団体や地域の動物愛護センターのほか、民間の里親サイトを利用する方法などがあります。
ホームページ・SNSでの投稿や、定期的に開催される譲渡会にて里親募集をしているところも多いので、お住まいの地域の情報を調べてみるといいでしょう。
ちなみに、保護猫の譲渡会は事前に予約が必要なことがほとんどなので、要項を確認して申し込み・登録をするのを忘れないようにしてくださいね。
保護猫を探す際は、自身のライフスタイルを含めて「どのくらいの年齢・性格の猫なら合いそうか」を考えてから探すのをおすすめします。
ここまでの内容が、皆さんにとって「将来のうちの子」をお迎えする参考になれば幸いです。